海サクラを釣りたい。でもラインシステムはどうすればいい?
対象魚が何であれ、釣ったことのない魚のパワーは分かるはずもありません。初心者の方であれば尚更です。
そこで今回はラインシステムについて記述していこうと思います。
迷いが生まれないよう、ラインとリーダーはそれぞれ2種に絞っています!
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1.ラインシステムの考え方
基本的に海サクラを釣る時はPEラインがおすすめです。0.8号~1.5号の間のどれかを使うことが多いです。この範囲に殆どの人が収まると思います。なぜ違いが生まれるかというと、強度を犠牲にして飛距離を稼ぐか、飛距離を犠牲にして強度を確保するか、そのバランス感覚が人によって違うからです。
PEが太くなると強度が大きくなりますが、空気抵抗が増えるので飛距離が落ちるのです。
また、PEは使っているうちに強度が著しく低下していきます。なのでしばらく使ってからでも必要最低限の強度を確保するために、安全率を見込んだ考え方も必要です。
以上を踏まえて、初心者の方におすすめする太さは1.2号です。
じゃあリーダーはどうなのか。これも人や地域よって違いが大きいですが、根ズレ可能性が高い日本海側では太め、サーフがメインのオホーツクや太平洋では細めでも良い、という傾向があると感じます。それでも16lb~25lbの範囲に概ね収まるでしょう。
諸説ありますが、リーダーは太いほど魚に見切られやすくなるといわれています。なのでリーダーも太くすれば良いというわけではありません。
ずばりおすすめなのは20lbです。
材質は好みによりますが、個人的にナイロンをおすすめします。スレに弱いといわれていますが、これは正しくないと感じます。ナイロンは傷が入っても残った断面積分の強度は確保されます。フロロは傷が入りにくい硬さはあるものの、ひとたび傷が入ればスパッと裂けるようなイメージで切れてしまいます。
また、長さは1ヒロ(1.5m)程度とし、結び目がガイドの外に出るようにしましょう。慣れてくると問題はないのですが、結構な頻度で高切れの原因になりかねません。
なお、以下の記事ではタックルセッティングの考え方について記載しています。こちらも参考にご覧頂ければ幸いです。
2.おすすめライン
では、PEライン1.2号でおすすめのブランドを紹介します。
よつあみ Xブレイド アップグレードX8
PEラインは本当に色々なブランドがあり、自社製造だOEMだ、原糸が〜…と判断を迷わせる要素がたくさんあります。しかし性能面はこのラインを使っておけば絶対に間違いありません。
価格も200m巻で3,200円程と、高すぎるわけでもないです。月4~5回の釣行であれば1シーズンは余裕でもちます。コスパで考えると優秀といえます。
なお、シーズン通して使うのであれば長さは200m巻が良いでしょう。150m巻では、劣化やリーダーの結び直しで切り詰める分を考えると足りなくなってしまいます。また、200m巻の場合はラインの裏返しを行えばほぼ新品をもう一度使えます。
筆者はこのラインを愛用していますが、シーズン中にラインブレイクやトラブルはゼロでした。
シマノ ピットブル4
続いてはシマノの低価格ライン、ピットブル4です。
性能は可もなく不可もなくというところ。ただ圧倒的な低価格によりコスパが優秀です。執筆時点でなんと200m巻が1,300円ほどです。
このラインの使用感としては、4本編みなので多少の繊維感といいますか、ザラつき感はあります。ただそんなのが実釣に与える影響など微々たるものです。
唯一弱点として、劣化が早いところがあります。色褪せてフニャフニャになってくると、新品と比べて大きく強度が落ちます。さらにエアノットも起きやすくなります。
これはさすがに無視できない影響があります。が、圧倒的な低価格にモノを言わせて交換頻度を上げて解決しましょう。アップグレードx8の値段で、3巻買えます。シーズンで1~3巻あれば十分です。
3.おすすめリーダー
ナイロンリーダーで20lb、おすすめのリーダーを紹介します。
バリバス VEPショックリーダー
筆者愛用のナイロンリーダーです。耐摩耗性に優れており、いまのスレ方はやべーんじゃないか…?と思っても結構耐えてくれる、そんなリーダーです。
価格は50m巻で1,300円前後です。1.5mが33回とれる計算なので、1~2シーズンはもつでしょう。
ヤマトヨテグス 耐摩耗ナイロンショックリーダ
こちらは、去年後半あたりから使い始めたリーダーです。筆者は海サクラのポイントに辿り着くためなら、ちょっとしたロッククライミングもします。そこで荷物の省スペース化が課題でしたが、スプールの小さいリーダーがないか探し、この商品に辿り着きました。
性能はVEPナイロンリーダーと同等。平行巻きではありませんが、20m巻であることも相まってスプールが非常にコンパクトです。
20m巻で価格は500円前後であり、mあたり単価もVEPリーダーと同等です。
ちなみに、「リーダー 耐摩耗 実験」と検索すると、非常に参考になる実験をされている記事が見つかります。その記事の中で上記2つのリーダーは優秀な成績をおさめてました。
4.海サクラの地域差について
急に何の話だ?と思うかもしれませんが、海サクラは地域によって体格差が大きい魚です。母川回帰率など、理由について深い話をすると長くなってしまうのでそこは割愛しますが…気になる方は少し検索してみるとすぐに分かると思います。
この地域差により、ラインシステムを考える際に少し修正を加えることも、脱初心者の次のステップとして考えられるでしょう。
筆者は北海道在住で3地域の海サクラを2日間で2匹ずつ釣り上げ、食味と引きの違いを比べたことがあります。移動が大変でした。
その経験がベースになりますが、地域毎の平均サイズと引きについては次の通りです。
日本海側・・・体長50~60cm、2~3kg。引きは最も強い。磯場、サーフどちらもある。
オホーツク・・体長40~50cm、1~2kg。引きは最も弱い。遠浅サーフが多い。
太平洋側・・・体長50~60cm、2~3kg。日本海と同じくらいの引き。急深サーフが多い。
ということで、例えばオホーツクがメインフィールドの場合、遠浅サーフが多いことも考えるとPE1.0号や0.8号も選択肢に入ります。遠浅なので飛距離を稼ぐことが圧倒的有利かつ、擦れるような岩がないためです。
5.まとめ
いかがでしたでしょうか。迷ったらこれを選べば絶対に間違いない、自信を持ってそう言えるラインとリーダーを紹介させていただきました。まじで大丈夫です。
釣りを始めてみたいけど、考えることが多すぎてやってらんないよ!という方の助けになれれば幸いです。